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EOS 5D mark IVとEOS 80Dの違い

f:id:yamato_hana:20170108182752j:plainEOS 5D mark IVもEOS 80Dも秒7コマの連写ができるCANONのミドルクラスのデジタル一眼ですが、何がどう違うのでしょうか?
80Dは10万前後で買えるのに対して、5Dは30万前後と3倍の差があります。3倍もの価格差があるのは何がどう違うのでしょうか?
ここでは両機種の違いを見ていきます。

 


イメージセンサーの違い
一番決定的に違うのは、80DはAPS-CサイズのCMOSセンサー(イメージセンサー)を搭載したカメラで、
5Dは35㎜フルサイズのCMOSセンサーを搭載したカメラとなります。

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CANONAPS-Cサイズのセンサーは、約22x15㎜の大きさ。
35㎜フルサイズのセンサーは約36x24㎜の大きさで、APS-Cサイズの約2倍のサイズが35㎜フルサイズとなります。
イメージセンサーというのは、デジタル一眼が出始めた頃は非常に高価で、35㎜フルサイズのセンサーを使用するとカメラ自体の価格が高くなりすぎて販売できなくなってしまうので、低価格で販売できるようにAPS-Cサイズのセンサーを搭載したデジタル一眼が登場しました。
その後、センサーの製造技術の改良もあり、比較的安く製造できるようになったため、6Dのように10万円台前半で購入できるフルサイズ機も登場しています。

 

画角の違い
35㎜フルサイズというのはフィルムのカメラで撮影したフィルム1コマとほぼ同じ大きさで、フィルム時代のカメラで使用していたレンズをそのまま使用しても同じ画角で撮影できます。
それに対して、APS-Cサイズセンサーの場合は、35㎜の半分のサイズしかありませんので、同じ画角のレンズを使用すると中央を切り抜いたような画角になります。CANONのカメラの場合は焦点距離の約1.6倍が実際に撮影している画角になりますから、50㎜のレンズを使用すると約80㎜相当の画角で撮影することになります。
望遠側は、100㎜のレンズが160㎜相当で撮影できるので、より大きく撮影できてお得なようですが、
広角側は、24㎜のレンズは38.4㎜となり、あまり広角でなくなってしまいます・・・
そこで、APS-Cサイズのセンサーを搭載した一眼レフ用のレンズが必要になり、CANONの場合はEF-Sシリーズのレンズがラインナップとして存在しています。

CANONのレンズのラインナップでは、35㎜フルサイズ用のEFレンズ群とAPS-C用のEF-Sレンズがあり、画角的に同じようになる様にラインナップがそろっているように思えますが、画質的や機能面で全く同じという訳ではありません。

EFレンズの中にはLレンズと言って、防塵、防滴、ボケの画質、高解像度等に対応した高画質のレンズが存在しています。フルサイズのカメラはプロやハイアマチュアのユーザーが多いため、そういった性能を求められるんだと思いますが、レンズ一本10万円以上(高いものは100万以上)の結構いいお値段となっています。
逆にEF-Sレンズは、どちらかというと入門~中級クラスのユーザー向けに低価格や軽量といった利便性を重視した性能を追求して提供しているレンズとなっているので、画質などのクオリティは若干劣ります。
Lレンズの画質を、カタログと同じ画角で使用するのであれば必然と35㎜フルサイズ機が必要になるという事になります。


画質の違い
イメージセンサーが大きい事で、画質面への影響もあります。
イメージセンサー1画素辺りの面積が広い方が高感度などで有利になります。
EOS 80Dは2400万画素、EOS 5D IVは3000万画素ですが、センサーの面積は2倍の差があるので、80Dのセンサー2個分が5Dと同じサイズになりますから、2400x2で4800万画素と3000万画素の比較になり、3000万画素の5Dの方が1画素辺りの面積は広くなります。
それぞれの機種で別の技術を使用されていたりするでしょうから単純な比較ではすまないのかもしれませんが、高感度の画質を検証してみても5Dの方が一段感度を上げて撮影できます。

 


ファインダーの違い
80Dも5Dもペンタプリズムを使用した、明るく見やすい光学ファインダーです。
80Dは視野率100%、倍率は95倍(50㎜レンズ)なのに対して、5D視野率100%、倍率は71倍(50㎜レンズ)となります。単純に数字だけを比べると5Dの方が悪そうに見えますが、実際には5Dの方が像が大きく見えて見やすいです。
理由としては、80DはAPS-Cサイズのセンサーなので約22x15㎜の0.95倍のサイズなのに対して、5Dはフルサイズなので36x24㎜の0.71倍となり、数値にしてみると20.9x14.2と25.5x17なります。(こういう比べ方が正しいかどうかわかりませんが・・・)

AF性能の違い
80Dは新開発の45点AFセンサーを搭載しているのに対して、5Dはフラグシップ機1D X markII譲りの61点高密度レティクルAF IIを搭載しています。
EOS 70Dの19点に比べると80Dの45点AFでもスポーツ撮影ならかなりいいところまで行けると思いますが、1D譲りのAFセンサーを使用している5Dの方が安心感があります。
5DのAFセンサーはF2.8対応のAFポイントが5点、80Dは中央のみ1点となります。
F2.8よりも明るいレンズを使用した際に有効になる高精度のAFポイントで、対応レンズを使用する際はピント精度が高くなります。
また、5DはAFに関する設定が豊富で、撮影の内容に合わせて細かく設定ができます。


測光性能の違い
80Dは7560画素RGB+IR測光センサーによる63分割測光なのに対して、5Dは15万画素RGB+IR測光センサーによる252分割測光です。
露出制御はこのセンサーの性能によるもので、両機種を使ってみましたが、5Dの方がカメラ任せで撮影した際の露出制御は上で、過度のアンダーやオーバーが少なくほぼ適切な露出で撮影できていたのには驚きです。


ボディの質感
80Dはプラスチック製のボディに対して、5Dはマグネシウム合金のボディを使用。
金属ボディの方が耐久的に安心感はあります。
重いレンズを組み合わせると、両機種ともレンズの方が重くなりますが、プラスチック製ボディの80Dだと若干剛性に欠ける印象が・・・


操作性の違い
撮影時は、ボディ上部のメイン電子ダイヤルと背面のサブ電子ダイヤルで主な操作になるのは変わりませんが、5DのAFポイントの選択に独立したマルチコントローラーで直感的に操作ができます。
80Dにもマルチコントローラーがありますが、サブ電子ダイヤルの内側にあり、5Dのそれと比べてしまうと操作性が落ちます




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