東京写真館

カメラとか写真とかボチボチと・・・

カメラの画素数と画質

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画素は、カメラやスマホや液晶モニタ等でよく聞く言葉だと思います。
素数2000万画素のカメラとか、1920x1080画素の高精細モニタといった風に使われます。
絵を表現する上での最小単位が画素で、その集合で絵を表現しています。
モザイクのタイルを思い浮かべてもらうと想像しやすいかと思いますが、無数の点が並んで絵になっています。
デジカメの画像でも、液晶のモニタでも無数の点で表現されており、その最小の点1個が1画素となります。

 

日本語では画素ですが、英語ではドット(dot)やピクセル(pixel)と訳され、ほぼ同等の意味で使われます。
カメラやモニタ、プリンター等のハードウェア上ではドット。
PC等での画像処理ソフトではピクセルと別けて呼ぶことがあります。
例)解像度1920x1080ドットの液晶モニタ、3000x2000ピクセルの画像

 

最近では2000万画素や3000万画素といった画素数のカメラが売られています。
この画素数は、横と縦の画素数をかけた数字のことを言っているので、EOS 7D MarkIIの2020万画素だと、5472x3648画素となります。
3000x2000画素で、600万画素となります。
〇〇メガピクセル(mega pixel)という言葉も同様で、単位が違うだけ言っていることは同じです。
1メガピクセル(1Mpx)=100万画素なので、2000万画素は20メガピクセルとなります。

 

素数が多いという事は高精細であるという事は言えますが、画質が良いというのとは話が別です。
素数が多いと、大きなサイズでプリントしても荒れにくいメリットがあります。
プリント時の解像度単位で"dpi"というのがあります。
ドット パー インチの略で、プリント1インチ当たりのドットの数を表します。
商業用の印刷だと300~350dpiでプリントのデータを用意するというのが一般的ですが、大判のポスター印刷の場合は、多少画質が落ちても近くで見なければ画質差が出ないので、150~200dpiもあれば十分だったりします。

A4サイズ(297x210)で300dpiでプリントすると、単純計算で3508x2480ピクセルの画像を用意する必要があります。
縦横のピクセルをかけると8699840ピクセルとなるので、約870万画素以上の画像が必要となります。

A1のポスターサイズ(841x594mm)で300dpiだと9933x7016ピクセルとなり、69689928≒7000万画素となります。
一般向けで7000万画素のカメラはないので、200dpiに落として計算すると
6622x4677ピクセル=30971094ピクセルで、約3000万画素となるので、EOS 5D MarkIVのLサイズのJPEG位になります。

150dpiの場合は、4967x3508=17424236ピクセルで、1700万画素となります。

仮に1000万画素のカメラであっても、しっかり撮れてさえいればA1位のポスターサイズに引き延ばしても十分綺麗にプリントできるので、この数字が必ずしも必要になるわけではありません。あくまで目安だと思ってください。


iPhone7には1200万画素のカメラ機能がりますが、1200万画素のデジタル一眼とどちらが綺麗に撮影できるかというと、明らかにデジタル一眼レフだと言えます。
素数が同じであっても、カメラのセンサーのサイズとレンズの性能がデジタル一眼の方が圧倒的に良いからです。
仮に2000万画素のスマホと、1000万画素のデジタル一眼があって両者を比較した場合、どちらが画質的にいいかというと、一般的に考えてデジタル一眼の方が綺麗です。
つまり、画質の決め手は画素数ではなく、センサーとレンズの性能に由来するものなのです。
スマホの画質が綺麗だと言っているのでは、小さな画面で見ているから綺麗に見えているだけの事で、実際にはそれほどきれいではないのが現実です。