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CANON EOS 5D Mark4を1年使用しての感想

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CANON EOS 5D Mark4

2016年11月にEOS 5D MArk4を購入して一年が経ちましたが、1年使用した感想を書いていきたいと思います。
2016年11月に一台目を購入して、翌年3月に2台目を追加で購入。
2台体制で仕事に使用しています。
Mark4を使用する前まではEOS 70Dと80Dを使用していました。
APS-C用のレンズを使用していたので、標準と広角は買い替えで、EF 24-70mm F2.8 L USMとEF 16-35mm F4 L IS USMを買っています。

 

フルサイズらしい高感度画質

EOS 5D Mark4を購入して、一番の性能の違いを感じたのは、高感度の画質です。
センサーがAPS-CサイズのEOS 70D、80DではISO1600でノイズが出始め、ISO3200を上限で使用するという感じ。
ISO3200ではノイズとノイズを打ち消すためのシャープ感も失われ、使用できるシーンが限られます。
それに比べてフルサイズのMark4は一段上の感度まで使用できます。
一段上まで使用できるという事は、シャッタースピードが倍になり今までブレていた被写体も止めて撮影できるメリットがあります。
レンズに手振れ補正が無いのでシャッタースピードは今まで以上に気を遣うようになり、シャッタースピードを上げるので被写体ブレも少なくなりました。

AFセンサーは1DX Mark2譲りの61点高密度レティクルAF IIを採用していることもあり、ここぞというシーンでは大きなピント外しは少なく安定したAFを実感。
スポーツの様に被写体が動き続けるシーンでも、ピント外し連発という事はなく、数枚に一枚ピントを外した写真が有っても、次の写真はちゃんとピントが来てるので、ピントを外してからの復帰も早いようです。
F2.8対応クロスセンサーが5点と、F2.8以上の明るいレンズを使用する事で、高精度のAFを実現できることからも、その性能も十分発揮しているのではないかと思います。
また、低輝度-3EVでのAFに対応していることで、暗い場所での撮影でも安心してAFで撮影できます。

35mmフルサイズ機には高画質のLレンズを

レンズを一新したことで、Lレンズの高画質を余すところなく使用できます。
標準レンズのEF 24-70mm F2.8 L USMは、CANONの威信をかけた高性能レンズ。
描画は言う事がないほど綺麗で、単焦点レンズが要らないほど。
EF 16-35mm F4 L IS USMも広角のズームレンズでありがちな周辺部分の画質劣化が少なく、隅々まで描画してくれます。
EOS 5DのフルサイズセンサーはAPS機と違ってレンズ本来の画角で撮影できるので、レンズ本来の味を楽しめます。

撮影枚数が少なめ

EOS 5D Mark4の撮影枚数は900枚。
Mark3の950枚から50枚のマイナス。
似た性能のEOS 6D Mark2は1200枚と300枚も違いがあります。
CIPA規格の数値ですからもう少し撮影できますが、撮影途中で徐々にバッテリーのゲージが減ってくると不安になります。
バッテリー自体の性能も1年くらい使用すると性能は半減すると言われているので、その影響もあるかもしれません。
Digic6がバッテリー食いで、Digic7で改善されているのであれば、後継の機種に期待したいところでしょうか。

メモリーカード

メモリーカードスロットはSDとCFのダブルスロット。
安価なSDカードは構造上破損しやすかったりするので、最近はCFばっかり使用していますが、1DXで採用されている高速なCFastでなくてよかったと思っています。
CFastはメディアが高いので、それを数枚購入するだけでもかなりのコストになるからです。
中級機までによく使用されているSDカードが使用でき、更に従来からのCFも同時に使用できるというメリットはかなり大きいと思います。
*初期のファームと特定のSDカードとの使用で、書き込みの不具合がありましたが、新しいファームでは改善されているようです。

高画素は必要か?

EOS 5D Mark4の画素数は3000万画素ですが、3000万画素で撮影することがほぼありません。
MかSサイズのJPEGかRAWで撮影して、納品サイズにリサイズするという感じです。
MサイズですらA4サイズのプリントには十分ですから3000万画素を使用するという事はあまりないかもしれません。
撮影可能な仕事の幅が広がるという意味では、画素数が多くてもいいのかもしれませんけどね。

 

RAWの色味はあっさり

RAWで撮影してLightroomで読み込むと、カメラで設定しているピクチャースタイル等の設定は受け継がれず、Lightroom独自の物になります。
Mark3の頃の暗部が緑色になる症状はMark4では改善されていますが、色の出方が全体的にあっさりした印象。
コントラストが浅く彩度が低い、落ち着いた色味になっています。
カメラの液晶で見たものを想像して現像処理をしようとすると、結構がっかりだったりします。
(カメラキャリブレーションAdobe StandardからCamera Faithful等に変更すると近くなったりします。)
色の濃いものを撮影する場合は、要注意です。

総評

EOS 5D Mark4は1DX系の下のラインナップで、プロ、ハイアマチュア向けの機種。
1DXの様にスポーツ撮影には連写やバッファ容量が劣りますが、1DXと同等の性能を持つ部分も有り、そこまでの性能を必要としないのであればコストパフォーマンスに優れた機種だと思います。画素数が3000万画素と多画素化した事でより多くのフィールドで活躍に期待できます。
重さは、カメラ本体で約890gと比較的軽く、長時間の撮影でも体に負担がかかりにくいです。撮影枚数の少なさと縦位置での安定した撮影が必要な場合は、バッテリーグリップが使えますし、バッテリーを買い増ししてもそれほど高価ではありません。
問ういう事で、高性能とコストパフォーマンスに優れ、プロの用途でも問題なく使用できているカメラと言えます。



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