2017年秋のAdobe MAXで発表されたLightroomのメジャーアップデート。
今までのLightroom CCはLightroom Classic CC(7.0)となり、第七世代のプログラムとなりました。
そして、新しく登場したのはLightroom CC(1.0)でクラウドベースのプログラムとして登場しました。
写真のデータとカタログをクラウドスペースに置き、デスクトップやモバイルで共有できるメリットがあります。
ここでは新しく登場した新生Adobe Photoshop Lightroom CCを使った感想を書いてみたいと思います。
「Lightroom」バージョンによる違い
「Lightroom Classic CC」と「Lightroom CC」の大きな違いは、写真のデータをPC上に保存して使用するのか、クラウドスペースに保存して使用するのかという事です。
「Lightroom Classic CC」は以前のバージョン同様、内臓、外付け、NASなどから読み込んで作業ができます。それに比べて、「Lightroom CC」はクラウド上に一度アップロードして、そこから編集をしていきます。(ローカルにもキャッシュとして一時ファイルを保存しているようです)
メリットとしては写真とカタログデータがクラウド上に保存されているので、自宅のデスクトップでも、外出先のモバイルPCでも編集作業ができるという事。
色味という点で考えると同じ発色で最初から最後まで見た方が良いとは思いますが、外出が多い人にとってはメリットになるのではないでしょうか。
機能の豊富さやパフォーマンスは、まだ「Lightroom Classic CC」の方が良いようです。
Lightroom CC読み込みとファイル管理
写真を「Lightroom CC」へ読み込んだところ。
左上の「+」から画像を読み込みをします。
読み込むと、このように表示されますが、以前のバージョンのLightroomの様に、読み込み先のローカルのフォルダは表示されません。
日付やアルバム、キーワードで管理することになります。
全く同じ日、同じ時間帯に別の人が撮影した写真を読み込んだら、日付管理だと混じってしまうので、必ず読み込むたびにアルバムを作成する必要がありそうです。
RAWを開かずにどんなファイルか確認するために、撮影時にRAWとJPEGを同時に保存していますが、「Lightroom Classic CC」ではJPEGファイルをサイドカーファイルとして自動認識してくれますが、「Lightroom CC」では、同じファイルでも拡張子が違うと別ファイルとして認識されています。
Lightroom CC現像処理
画面右上の編集ボタンを押すと、現像のパラメーターが出てきます。
露光量、コントラスト、色温度、明瞭度などが並び、パラメーターの位置や順番は違いますが、「Lightroom Classic CC」と意味は同じなので、ほぼ同等の現像処理が可能です。
トーンカーブなど「Lightroom CC」にはない項目が数個あるようです。
Lightroom CCの出力
現像処理が終わって、JPEGとしての保存は、上のメニューからファイル→保存先で保存先と形式、画像サイズを指定して保存が可能です。
ファイル名や画質の設定はできないようです。
また、Photoshop CCで編集を選ぶと、16ビットのTIFFファイルとして送られるようです。
また、「Lightroom CC」のカタログファイルを「Lightroom Classic CC」で使用もできるようなので、「Lightroom CC」で写真のセレクトと簡単な現像処理をした後に、「Lightroom Classic CC」で仕上げという事も可能です。
Lightroom CCのまとめ
クラウドベースに生まれ変わり、これまでのバージョンは「Lightroom Classic CC」という名前になったことからも、今後ユーザーの意見を取り入れて「Lightroom CC」一本になっていくのではないかと思います。
ですが、現行の「Lightroom CC」は何とか製品としてリリースできたレベルの完成度で、細かい部分で「Lightroom Classic CC」には及びません。
つまり、これ一本で仕事レベルでは使えません。
ストレージの容量もプランによって20GB~1TBほどですが、RAWで撮影するとすぐに容量を使い切ってしまうので、その辺の使い勝手を考えてくれないと簡単に移行できない理由になりそうです。
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