2020年から22年にかけて発売されたCanonのフルサイズの人気機種EOS R6 MarkII、R6、R5の三機種の比較をしてみたいと思います。
R6とR5はほぼ同時期に発売になった機種で、R5の方が高機能で動画の8K対応は当時としては先進的で他社を追随させない性能として多くのユーザーに支持されています。
R6はEOS 1DXMarkII譲りのセンサーを搭載していて、画素数は少ないですが高感度の画質には定評があります。
EOS R6 MarkIIは、EOS R6の発売から2年経って、画素数が上がってリニューアルして登場しています。(初代R6は終売の予定です。)
早速スペックの比較表を見て頂きます。
R6 MarkII | R6 | R5 | |
画素数 | 2420万 | 2010万 | 4500万 |
センサーサイズ | 35mmフルサイズ | 35mmフルサイズ | 35mmフルサイズ |
対応感度 | ISO100~102400 | ISO100~102400 | ISO100~51200 |
オートフォーカス方式 | デュアルピクセル CMOS AF | デュアルピクセル CMOS AF | デュアルピクセル CMOS AF |
測距点 | 4897ポジション | 6072ポジション | 5940ポジション |
EVF | 369万ドット | 369万ドット | 576万ドット |
液晶 | 3型162万ドット バリアングル |
3型162万ドット バリアングル |
3.2型210万ドット バリアングル |
シャッター | 1/8000~30秒 | 1/8000~30秒 | 1/8000~30秒 |
レンズ | RF(EF/EF-S) | RF(EF/EF-S) | RF(EF/EF-S) |
内臓振れ補正 | 有り | 有り | 有り |
内臓ストロボ | 無し | 無し | 無し |
外部ストロボ | 使用可 | 使用可 | 使用可 |
シュー | 21、5ピン | 5ピン | 5ピン |
ストロボ同調速度 |
1/250秒(電子先幕) |
1/250秒(電子先幕) 1/200秒(メカ) |
1/250秒(電子先幕) 1/200秒(メカ) |
連写速度 | 40コマ/秒(電子S) 12コマ/秒(メカS) |
20コマ/秒(電子S) 12コマ/秒(メカS) |
20コマ/秒(電子S) 12コマ/秒(メカS) |
連続撮影枚数 | JPEG(L)1000枚以上 | JPEG(L)1000枚以上 | JPEG(L)350枚 |
リモコン撮影 | E3 | E3(N3) | N3 |
画像処理 | DIGIC X | DIGIC X | DIGIC X |
動画撮影 | 4K60fps等 | 4K60fps等 | 8K30fps等 |
動画形式 | MP4 | MP4 | MP4/RAW |
無線LAN | ○ | ○ | ○ |
外部マイク | ○ | ○ | ○ |
バッテリー | LP-E6NHなど EVF320枚 液晶580枚 |
LP-E6NHなど 写真250枚 液晶360枚 |
LP-E6NHなど 写真220枚 液晶320枚 |
シャッター耐久 | 30万回 | 30万回 | 50万回 |
材質 | ポリカーボネート | ポリカーボネート | マグネシウム合金 |
重さ・大きさ (幅/高さ/奥行) |
670g 138.4×98.4×88.4 |
680g 138.4×97.5×88.4 |
738g 138.5×97.5×88.0 |
発売日 | 2022年12月 | 2020年8月 | 2020年7月 |
EOS R6IIのイメージセンサーは、R3のセンサーとは違い裏面照射型のセンサーではありません。新規で設計したセンサーのようです。
R6は1DXII用で使用されていたセンサーのカスタム版で、R5は専用設計になります。
感度はR6II、R6がISO102400まで使用できますが、画素数が多いR5はISO51200までになっています。画素数が少ないR6系の方が高感度の画質に関しては期待が持てます。
R6を現場で使用していても、ISO12800まで上げてもノイズが少なく綺麗でした。
AF方式は3機種とも一緒で、デュアルピクセルCMOS AFです。全画素がAFセンサーとして動作していますが、選択可能のAFポジションとしては上記の数に設定されているようです。ここまで多いと、多少多かろうが少なかろうが、あまり関係ないですね。
使い比べたことが無いですが、恐らく変わらないと思います。
EVFの液晶はR6の方がドット数が少なく、R5の方が多くなっています。
R5の方がやや見やすい液晶のようです。
液晶モニターもR5の方がやや良いものを使っています。
手振れ補正は3機種とも内蔵されています。
同じフルサイズミラーレスでも初代RとRPには搭載されていません。
内蔵ストロボは三機種ともなしで、外部ストロボが使用できます。
R6、R5は従来の5ピンのクリップオンストロボのみ対応していますが、
R6IIはR3同様にマルチアクセサリーシューになっていますが、従来の5ピンのストロボも使えます。
マルチアクセサリーシューは高速データ通信、電源供給などにも対応した新たなシューマウントで、ピンの形状も5ピンから21ピンに増えています。
マルチアクセサリーシューに対応した製品には、マイクやトランスミッター、EL-5(発売予定)などがあります。社外品にはタスカムからXLRマイクアダプターがあります。
CA-XLR2dタスカムの製品サイト>>
従来の5ピンのストロボをR3やR6IIに装着する際に必要になるマルチアクセサリーシューアダプター(AD-E1)がありますが、これがないと装着できない訳ではありません。マウントの形状からしてマルチアクセサリーシューの方が大きいため、従来のストロボというか、600EX系やEL-1といった防滴防滴性能のあるストロボは防塵防滴ゴムのサイズが合わずにスペースが出来てしまうという欠点があり、防塵防滴性能を維持するにはマルチアクセサリーシューアダプターを使用しないといけません。
防塵防滴性能を気にしないのであれば、無くてもいいのです。(キヤノンのスタッフに確認済み)
三機種とも電子先幕、メカシャッターの連写枚数は最高12コマ/秒。
電子シャッターはR6IIで最高40コマ/秒。
R6、R5は20コマ/秒になっています。
動画は、R6II、R6は4Kまで。R5は8KやRAWにも対応しているので、動画機能に関してはR5の方が性能は良さそうです。
R6IIは外部保存でRAWに対応しています。
バッテリーはLP-E6NH、LP-E6N、LP-E6Nが使えますが、高速連写をする場合は、最新のLP-E6NHが必要になるようです。また、バッテリー容量が減ると連写枚数も落ちます。
R6IIでは、R6よりも撮影枚数が増えています。
EVFでは250枚→320枚、液晶画面では360枚→580枚とR6IIの方が撮影枚数が増えています。
一方、R5は3機種の中では一番バッテリーの持ちが悪いという事になります。
外部電源供給にも対応していて、モバイルバッテリーなどから給電しながらの撮影が可能です。
シャッター耐久はR6II、R6が30万回。R5は50万回になっています。
ミラーレスはシャッター関係の機構が少ないので、耐久という面では一眼レフ機に比べると有利になります。オーバーホール料金もミラーレスの方がやや安いので、お財布に優しいですね。
ボディ素材は、R6、R6IIは骨格となるシャーシにはマグネシウムを使用していますが、外装カバーはポリカーボネート樹脂になっています。
R5の外装はマグネシウム合金です。